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★★★★
コース NO.33
三国峠から生藤山、和田峠、陣馬高原下
/武相甲の尾根をつなぐ個性的な山巓たち/
1. 熊倉山
2. 軍刀利山
3. 三国峠
4. 生藤山
5. 醍醐丸
966m
950m
960m
990.3m
867m
JR武蔵五日市駅→西東京バス35分→上川乗バス停→10分→登山口→1時間25分→浅間峠→1時間10分→熊倉山→15分→軍刀利山→20分→三国峠→7分→生藤山→20分→茅丸→20分→連行峰→30分→山ノ神→6分→大蔵里山→35分→醍醐丸→15分→醍醐峠→30分→和田峠→50分→陣馬高原下バス停→西東京バス35分→JR高尾駅
(歩行時間/約7時間)
登山道グレード/★★★ 体力グレード/★★★★★ 技術力グレード/★★ 総合コースグレード/★★★★

 

関東ふれあいの道を歩く

       浅間峠

 JR武蔵五日市駅から都民の森、あるいは数馬行きのバスで上川乗まで行く。バス停から檜原街道を上流に向かって150mも行くと左に南秋川橋があり、これを渡って甲武トンネルへ続く道をたどる。S字状にカーブして進むと左手に駐車スペースがあり、浅間峠・熊倉山を指す道標が立っている。ここが登山口だ。
 少し先の小橋を渡ってスギやヒノキの中をジグザグに登り、ひと汗かいた頃、丸木の階段を登り切ると道は緩やかになる。ヒノキやマツがまばらに立つ小高いところに山の神が祀ってある。尾根の右側を登って行くと、鞍部のようなところに出て「自然環境保全地域特別地区」の標示板が立っている。右に折れ、明るい落葉樹の尾根に沿って登り着いたところが東屋のある浅間峠だ。案内板があり、スギの後ろには石祠がひっそりとたたずんでいる

 

熊倉山で初めて富士山が眺められる

      坊主山

 浅間峠でひと息入れたら、東へ向かって踏み出そう。ここから三国峠までは武甲境(東京都と山梨県の境)である。コナラやホオノキなどの落葉樹林の尾根道は、新緑や紅葉の頃は素晴らしいプロムナードとなる。初夏にはフタリシズカやコアジサイが登山者の目を癒してくれる。尾根はおおむね南側(山梨県)がヒノキなどの植林だが、北側(東京都)はブナ・ミズナラなどの落葉樹林で、初夏の新緑や秋の紅葉を愛でることができる。ピークごとに都県境を示す境界標があり、879m峰を越えた次の坊主山(851m)には、浅間峠から1.1㎞の表示がある。

       熊倉山

 適度なアップダウンのある尾根が続き、急な部分には、たいてい丸太の階段がある。標高差約100mの登りがあって、「宮標石」とベンチが3つほどある熊倉山に着く。「宮標石」は皇室の所有地だったときの標石だ。春にはヤマツツジやヤマザクラが咲き、晴れれば富士山はじめ道志や丹沢などの山々が眺められる。冬枯れの季節なら木々を通して奥多摩三山の三頭山・御前山・大岳山も見える。休憩には好適の展望台だ。

 高度差30mくらいの下りと登りを経て972m峰を越える。初夏のころはヤマボウシの花が目にまぶしい。次の平らな頂は軍刀利山で、軍刀利神社元社の立派な鳥居と小さな祠がある。神社の由来を書いた石碑があり、祭神である日本武尊のこと、1049(永承3)年の創建以来、祭祀が行われたこと、かつてここにあった社殿は北条氏によって破却されたこと、現在の位置(上野原市井戸)に遷宮されたいきさつなどが記されている。ここから階段を下ってすぐのところには軍刀利社奥ノ院への分岐がある。

       三国峠

 三国峠(三国山)は小広い山頂で、武相甲の境をなし、南には甘草水(かんぞうすい)を経て佐野川峠へ続く尾根を派出する。かつて三国峠道が武蔵・相模・甲斐へ通じていた頃、人々はここで休息のひと時を過ごしたという。南側が開け、近くには扇山や権現山、さらに富士山はじめ三ッ峠山、滝子山、大菩薩連嶺、空気の澄んだ日には南アルプスの一部も望むことができる。

       生藤山

 生藤山へはわずかな距離で、いったん下って露岩のある急坂を登り切れば、狭い頂上に達する。二等三角点と「藤野町十五名山」の標柱があり、ベンチが4基ある。南側の眺望は更に広がり、富士山を心ゆくまで眺めよう。三国峠から和田峠までは、東京と神奈川の県境を歩くことになる。生藤山からの岩場を注意して下ろう。鞍部へ下って階段を登りきると、このコースの最高点である茅丸(かやまる/1,019m)に着く。ここにも「藤野町十五名山」の標柱がある。上野原から藤野へかけての市街が見渡せる。連行峰(1.013m)へは笹の茂ったブナ林の気持ちよい尾根歩きだ。

 

       茅丸

       連行峰

       山ノ神

 

八王子市の最高峰を越えて

       大蔵里山

 生藤山からは下りが長い。200mも高度を下げたあたりの鞍部に高さ60cm、幅40cmくらいの「山ノ神」があり、辛うじて文字が判読できる。ここから和田へ下る道が分岐し、わずかな登りで大蔵里山(おおぞうりやま/837m)に着く。コナラの幹に山名板が掛けられている。

      醍醐丸

その先で和田峠への巻道が分かれる。コース最後の山、醍醐丸は最高点からいくらか低いところにある。八王子市の最高峰で、市道山へ連なる吊尾根を派出する。ベンチが3つと基準点があるだけの、ヒノキに囲まれた狭い山頂だ。緩やかに下ると醍醐峠で、右に和田への道が下っている。峠からわずかな登りもこのあたりまでくると辛いかもしれない。

      高岩山頂上

 スギやヒノキの尾根を南へたどれば高岩山(たかいわやま/800m)がある。登山道は右を巻くが、かすかな踏跡を急登すれば山頂に達する。狭い山頂には境界線と立木につけられた山名板がある。更に尾根道をたどると石祠を見る。最後に急坂があり、これを下ると林道が見えてくる。林道に出れば100mほどで和田峠だ。広々とした峠には「峠の茶屋」や林道完成記念碑などがあり、陣馬山への登山道が目の前にある。陣馬高原下のバス停までは陣馬街道(案下街道)の舗装道路を3.7 km歩くことになる。  全長14.7Kmのコースは道標が完備しており、巻道もあるので臨機応変に歩けるが、エスケープルートが限られているので山行計画にあたっては体力に応じて事前によく調査しておく必要がある。

 

   この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、第719号)